日本で自動販売機が広まったのは、1962年にアメリカの大手飲料メーカーが日本に本格的に進出したのがきっかけ。それ以来、技術の進歩と共に、私たちと自販機の付き合い方もどんどん進化しています。そこで、1998年から、日本各地のユニークな自販機を紹介するwebサイト「山田屋」を運営し、自販機に詳しい自販機研究家、野村誠さんにお話を伺いながら、今まで私たちと自販機がどのように繋がってきたか、また、これからその関係がどう変わっていくのか、眺めてみましょう!
インパクト大な自販機がいっぱい! 自販機天国・ニッポンの背景には何がある?
面白い自販機を探すことは、宝探しのようなものと、日々、自販機探しを楽しんでいる野村さん。まずは、今まで見た約500種類の自販機の中でも、インパクトのあるものを教えてもらいました。
「埼玉から岐阜まで見に行ったカレーライスの自販機は、衝撃的でしたね。自販機から取り出す際には、きちんとごはんの上にカレーが盛り付けられている状態でした(笑)。食べ物以外では、貴金属を販売しているお店の中に、金貨が買える自販機が置いてあるのも驚きでしたね。」
身近な飲み物の自販機はもちろん、食品や貴金属など、さまざまな種類の自販機を至る所に見かける自販機天国・ニッポン。それは、技術力の高さの象徴でもあると野村さんは捉えています。
レトロな自販機から最先端の自販機まで。自販機の移り変わりから、時代と技術の進化が見えてくる!
「レトロな自販機のハンバーガーや、そば・うどんなど、単純に食品を売るだけではなく、調理の過程をこなす自販機に惹かれます。」という野村さん。
「恐らく、自販機の横に電子レンジがあって、そこでチンすれば同じような結果になるとは思うんですが、あえて、自販機に調理をさせるというのがいいんですよね。そういった仕組みの技術って、すでに3,40年前にはあったということ。その技術力の高さが魅力です。」
単純に「レトロ」ではなく、当時の技術力の結晶として自販機を眺めてみると、そこから時代と共に進化した自販機の歩みが見えてきます。それでは、ここで、野村さんに、自販機の進化をコンパクトに教えていただきましょう!
「60年代にドリンクの自販機が登場した後、70年の大阪万博ではカップ飲料の自販機が大活躍。さらに、それまでの瓶から缶に容器が変わったことで、個数や種類が増え、飛躍的に自販機が増加しました。」
その後も、缶に加えてペットボトルが登場するなどさらに進化を遂げ、2005年から交通系電子マネーが自販機で使えるようになり、エキナカでさっと飲み物を買いたい時には、ますます便利に。
また、自販機を利用する方とのコミュニケーションを取りたいという思いから、2010年に生まれたのが、次世代自販機です。こちらには、ディスプレイにタッチして、利用者の性年代に合わせた、おすすめのドリンクを提案する機能などが搭載されています。
一気に自販機の移り変わりを駆け抜けましたが、その時代ごとの最先端の技術が自販機に詰め込まれていることが伺えますね。
自販機マイスターが注目するのは、“自販機から広がる、コミュニケーションの輪”。
一方、野村さんと自販機の関わりは、どのように始まったのでしょう? それは、上の画像の自販機との出会いがきっかけでした。こちらをひと目見て、「懐かしい!」と思った方も多いのでは?
「高校生の時、 “グーテンバーガー”の自販機を見つけて、ハンバーガーが自販機で買えることに驚き、自販機って面白いなと思うようになりました。」
その時の体験から、98年に自販機のwebサイトをスタートさせましたが、転機になったのは、検索エンジンが浸透した2002年頃。「グーテンバーガー 自販機」というキーワードでのアクセスが急増します。
「どうやら、僕と同年代の人たちが、そう言えば昔見かけた“グーテンバーガー”って今どうなっているんだろう?とたどり着いてくれたようで。そのうち、今度は面白い自販機ネタが日本各地から寄せられるようになりました。自販機を通して生まれたコミュニケーションが面白く、ますます自販機探しに拍車がかかりました。」
また、野村さんは各地の自販機を観察していくなかで、自販機のある場所に人が集まり、会話が生まれていることに気付きます。
「自販機を中心に人の輪ができていたり、夜、クルマを走らせているときに、真っ暗な道路沿いでぽつんと灯りが点いている自販機を見かけたりすると、なんだかホッとしますよね。そういう自販機がある風景も魅力に感じます。」
自販機の未来は今後どうなる!? 今後の自販機も新しい技術に期待!
ご自身の職業がエンジニアということもあり、新しい技術が搭載された自販機に、興味津々の野村さん。コンビニの広がりによって、自販機の立場は厳しくなるかと思いきや、そういった技術の進化で、ますます面白くなっていると感じているそう。
「タッチパネル式の自販機や電源が確保しづらい場所にも設置可能なバッテリー式など、僕たちがあったらいいなと思う自販機が、時代と共に登場します。今後はどんな最新の自販機が誕生するのか、これからも楽しみです。」
時代の技術がぎゅっと詰まった自販機。どのように進化するのか、これからも目が離せません。皆さんも、こんな自販機があったら…と未来をイメージしてみると、自販機のある生活が、いっそう楽しくなるかもしれませんよ!
※「アキュア自動販売機」で購入できるドリンクは、駅・時期により異なります。
※本記事内の写真1〜4枚目(「撮影:野村誠さん」と記載のある写真および3枚目の写真左)にある自動販売機については、すべてアキュア自動販売機ではございません。また、現在はすでに稼働や販売が終了しているものもございます。これらの自動販売機につきましての弊社へのお問い合わせはどうぞお控えください。
広告主名:株式会社JR東日本ウォータービジネス
広告主連絡先:東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル9階 電話番号:03-6853-6001
媒体名:アキュアラウンジ
COLUMN
自販機がある毎日がもっと楽しくなる「アキュア自動販売機」
アキュア自動販売機は、買いやすさや取り出しやすさなど自販機の機能へのこだわりはもちろん、自販機で買うことがわくわくする体験になるよう、自販機を通じたコミュニケーションも提案しています。エキナカ自販機の新しい形をお楽しみください。