ジメジメと蒸し暑い日本の夏。少しでも涼しく健やかに過ごしたいものですよね。
今回は、手軽にすぐ実践できる<涼を感じる工夫>の数々 をピックアップ。
実はこれらの多くが、江戸時代から続く風習・知恵だったりするんですよ。
現在と昔をつなぐ<涼を感じる工夫>、さっそく見ていきましょう!
“日傘男子”、実は江戸時代にも存在した?!
汗や日焼け、熱中症を防ぐためにもぜひ取り入れたいアイテム「日傘」。
男女ともに人気を博したのは、なんと江戸時代から!
まず江戸時代初期には、「絵日傘」が女性から熱い視線を集めました。
もとは子供用の花鳥・唐草などが描かれた傘だったそうで、これが女性にも大流行!
江戸時代中期には、青い紙を貼った「青日傘」が登場、医師や僧侶が好んで差し、やがて女性の間でもトレンドに。江戸時代後期になると、今度は「白い日傘」が武士や町人の間でブームに!
このように江戸では日傘を差して歩く人は多く、政府からは「倹約のため」などを理由に、幾度も成人や男性に“日傘禁止令”が出されたのだとか。
最近よく聞かれるようになった“日傘男子”は、すでに江戸時代にも存在していたのですね!
視覚と気分で涼むなら、やっぱり「浴衣」!
視覚的にも気分的にも、涼を感じられる「浴衣」。
そんな浴衣もまた、江戸時代から愛され続けているアイテムのひとつ。
浴衣の原型は平安時代の「湯帷子(ゆかたびら)」。
しかし、気軽に着用されるようになったのは、木綿と入浴習慣が普及した江戸時代なんです。
当時は、バスローブのように素肌の上に1枚でさらりと着用。
風呂あがりや就寝時に身につけるもので、外出時に着るものではありませんでした。
その後、庶民に広がるにつれて、夏祭りなどでもおなじみの装いに。
最近では、風通しの良い新素材を使ったものや、着付けができなくても簡単に着用できるものなど、涼しさと着やすさを両立したものも。
この夏は、おうちで“浴衣で夕涼み”を楽しんでみては?
まだまだある!目で・肌で涼を感じる工夫
“目”から涼を感じたいなら、身に着けるアイテムに涼やかな夏のモチーフを取り入れてみても。
こんな金魚柄の手ぬぐいや扇子を使うと、涼やかな気持ちで過ごせるかもしれません。
この「金魚」も、その人気のルーツは江戸時代に!
夏の観賞魚として、江戸の人々にも愛された金魚。
当時はまだガラスの水槽がなかったので、上から金魚を眺めていました。
ちなみに金魚は、この「上見(うわみ)」と呼ばれる鑑賞方法で見た時に、尾びれがひらひらと美しく見えるよう改良されているのだそう。
実物を眺める機会があったら、ぜひ上見を試してみてくださいね。
金魚がもたらしてくれる涼しさと美しさに、一瞬暑さを忘れられるかも?!
視覚で涼むなら、「朝顔」を飾るのも素敵です。
江戸時代にも、武士から庶民まで、多くの人々が熱心に朝顔を栽培していました。
江戸・入谷の植木職人が突然変異種を組み合わせて品種改良を行ったり、各地でコンテストが開催されたりと、“朝顔ブーム”が!当時の園芸家は、レアな色・形の朝顔を生み出すことに夢中になっていたんだそうですよ。
おうちの中でも、そして最近では携帯できるものも人気なのが「扇風機」。
江戸時代にも、これに似た“肌”で風を感じる工夫が!
上の浮世絵に描かれているのは、団扇を数枚使った「手回し団扇」!
1枚の団扇では足らなかったのか、あるいは手で仰ぐのが疲れるからか……?!
いずれにせよ、江戸の夏も暑く、当時から人々は様々な工夫を凝らしてきたというわけです。
水分補給や夏バテ対策は、夏の食べ物・飲み物で!
夏を象徴する食べ物のひとつ「スイカ」も、やはり江戸の人々に愛された食材です。
ただし、当時のスイカは現代ほど甘くなかったようで、砂糖で味を加えることもあったそう。
夏ならではの味覚を楽しみながら水分補給も兼ねていたのですね。
栄養価豊富な「うなぎ」は、夏グルメの代表格!
「土用のうなぎ」や「うな丼」の起源も、江戸時代にあります。
「土用のうなぎ」を生んだのは、医者・科学者・浄瑠璃作家などと幅広く活躍した平賀源内。
うなぎ店の知り合いに頼まれた平賀源内は、「土用丑(うし)の日、鰻(うなぎ)の日。(中略)食すれば夏負けすることなし」と、うなぎのキャッチコピーを考案。
これがヒットして、土用にうなぎを食べる風習ができたと言われています(※)。
また「うな丼」の前身「うなぎめし」は、江戸時代のうなぎ好きの知恵から誕生。
蒲焼きが冷えないよう、熱々のごはんに挟んで出前させたことがヒントとなったそうです。
※参考:『日本人なら知っておきたい 江戸の暮らしの春夏秋冬』(KAWADE夢文庫)
上の写真は、最近は“夏バテ対策”としても注目を集める「甘酒」。
冬のドリンクというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実は「甘酒」は夏の季語!
歳時記にも「暑気払いとして温めて飲んだ」と書かれているように、当時からすでに夏を元気に過ごすためのドリンクとして取り入れられていたのです。
麦茶の前身である「麦湯(むぎゆ)」も、江戸時代から町人の気軽な飲み物として人気を集めていました。夏には「麦湯店」なる夜店も登場し、浴衣姿の女性が給仕をしていたこともあって大繁盛したそう。
昔の人々は熱いドリンクを飲むことで、逆に暑さを忘れようとしたのかもしれません。
そういえば、現代に暮らす私たちも、ものすご〜く暑いのに、汗をかきながらHOTな食べ物を食べたくなる時がありますよね?
暑さの中、あえて熱いものを口にしたり、汗をかいて体温を調節したり……。
こんなところは、時代は変わっても変わらない夏の工夫、もとい、本能なのかもしれません。
江戸に学ぶ?! 体の芯まで冷さぬ工夫をドリンクで!
江戸時代よりさらに蒸し暑さが高まる現代では、熱中症を防ぐためにも、冷房は不可欠。
とはいえ、体の芯まで冷やしてしまわないようにご用心!
昔から続く知恵を拝借して、体を温める食材を取り入れたり、常温や温かなドリンクを選ぶようにしてみては?
移動中、常温のドリンクが飲みたくなった時には、<アキュア>の自販機『naturacure(ナチュラキュア)』へ!
ご覧のように、真夏でも体にやさしい常温(20°C)のドリンクが揃っています。
水分補給のためだけでなく、<涼を感じる工夫>の一環として、好きなもの、体が欲しているもの、気分やシーンに合わせて上手に選んで、元気に夏を乗り切りましょう!
COLUMN
エキナカの常温ドリンク、“森の動物たち”が目印です!
<アキュア>の自販機『naturacure(ナチュラキュア)』の目印は、機体に水彩画で描かれた森の動物たち!自販機のデザインはもちろん、ラインアップも「あれ?いつものアキュアの自販機とちょっと違う?!」と気がつくはず。ひとことで“アキュアの自販機”といっても、実はいろいろな種類があるんです!
他にも、和を感じさせるカラーリング&水墨画が描かれた自販機も!その名も『Art Museum acure(アート ミュージアム アキュア)』。描かれる水墨画に必ず「acure」の文字が隠れていますよ。
真夏でも常温(20°C)のドリンクが揃うのが、この『ナチュラキュア』と『Art Museum acure』。水分補給に、新たなお気に入りドリンクを見つけに、ぜひチェックしてみてくださいね。