JR東日本圏内の各駅に設置されている「アキュア自動販売機」。一見平凡（!?）な自動販売機に見えますが、実は「アキュア自動販売機」では、年間約2億件もの購買情報を収集。"なにが売れているか"はもちろん、"購入者の年代・性別"、"売れた時間帯"までをもデータ化しています。

このデータから、山手線停車駅29駅の売り上げ（2015年9月～2016年4月）を調べて見ると、駅ごとに特徴的な人気商品があることが判明！以下の個性溢れる4駅＆人気ドリンク、どれがどの駅のものか、わかるでしょうか？

【　個性溢れる4駅　】
サブカルの街 秋葉原
巣鴨地蔵通り商店街がにぎわう 巣鴨
KAWAIIの発信地 原宿
谷中＆繊維街のある下町 日暮里

【　アノ駅の人気ドリンク　】
エナジードリンク
スープ飲料
ゼリー飲料
炭酸飲料

予想はつきましたか？では、4駅の特徴的人気ドリンクをご紹介します。

まずは秋葉原駅から見てみましょう。秋葉原といえば、電気街、アイドルの聖地、アニメ関連ショップが立ち並ぶ、ディープな街。

そのカラーはエキナカにも表れており、2016年9月には、総武線 御茶ノ水/新宿方面行き5番線ホームに「コトブキヤ エキナカ 秋葉原」がオープン！老舗ホビーメーカーとして、フィギュアやプラモデル、キャラクターグッズなどを販売しています。

同じく総武線ホームに設置された、甘酒・おしるこなどを売るレアな自動販売機も、秋葉原駅の名物。思わず探検したくなる、奥の深〜いエキナカなんです。

ちなみに乗車人員数は、山手線停車駅29駅中7位とかなり高め（※1）。アキュア自動販売機の稼働台数も、29駅中6位。東京・上野・新宿などのマンモス駅に次ぐ数を誇ります。そんな秋葉原駅で、顕著に売れるドリンクは……。

答えは、ずばり「炭酸飲料」です。自動販売機全体の売り上げが高い時間帯は、14〜17時の間。街へ出かける前にシュワっと気合いを補充、もしくは、ショッピングで目当てのアイテムをゲットした爽快感を味わっている…のかもしれません。

では、秋葉原駅と同じく、若者の利用が多い原宿駅はどうでしょう？今や国境を超え、“KAWAIIカルチャー”の発信地として羽ばたくファッションの街、原宿。駅利用者の22％が20代女性（※2）と、突出して高いのが特徴です。

そこで売り上げが目立つドリンクは、「ゼリー飲料」。シュワシュワの炭酸とともに、ぷるぷるゼリー＆ナタデココの食感が楽しめる、欲張りでフルーティなドリンクです。15〜18時に自動販売機を利用する方が多いので、手軽なスイーツタイムということでしょうか。KAWAIIガールは飲むものも、やっぱりCUTEでした！

原宿が若者の街ならば、“おばあちゃんの原宿”として愛される巣鴨駅は？実は意外にも、「エナジードリンク」が売れているのはココなんです。

取材時の自動販売機には、『オロナミンC』『レッドブル』『リポビタンD』などがずらりと並んでいました。巣鴨散策に訪れたシルバー世代が購入……と思いきや、自動販売機の利用時間トップは、7〜9時と20〜21時。どうやら通勤者が買い求めているようです。

調べてみると、巣鴨は「2016年版　みんなが選んだ住みたい街ランキング 関東版」の「穴場だと思う街」第4位にランクイン（※3）。山手線停車駅で比較的家賃が安く、飲食店や商店街がにぎわう生活利便性が高い街として、好まれているそう。「エナジードリンク」は、賢く暮らす働き世代の需要なのでしょう。巣鴨地蔵通り商店街に繰り出す元気なシルバー世代に負けずに、頑張れ働き世代!!

ラストにご紹介しますのは、日暮里駅。下町・谷中と繊維街の入り口として知られる日暮里駅は、山手線停車駅の乗車人員数ランキングでは17位（※4）。マイナー駅と思われがちですが、20位の巣鴨駅、21位の原宿駅よりも多くの方が利用しているんです。

また、日暮里は多くの街猫がいる、猫の聖地(!?)としても有名。そんなワケあって、駅のイメージキャラクターはゆる〜んと可愛い「にゃっぽり」。駅員さんが生み出したキャラで、今では写真右のような限定グッズまで！「エキュート日暮里」内の「濱文様」で購入することができます。

さらに、北口コンコース内のフロアには「隠れにゃっぽり」（写真左）、「ご来駅記念スタンプ」も「にゃっぽり」、駅でもらえる日暮里MAPにも「にゃっぽり」、構内の張り紙にも「にゃっぽり」……と、アチコチで「にゃっぽり」に出会えちゃいます。ちなみに「隠れにゃっぽり」は、駅員さんが毎朝せっせと磨いているとのこと。愛を感じます。

もう1点、日暮里のエキナカで目立つのが、「エキュート日暮里」のベーカリー「小麦と酵母 満」。同店では、和を意識した“惣菜ぱん”も販売。一番人気の「豆ぱん」ほか、ひじきやきんぴら、味付けたまご、豚の角煮などを使った逸品がそろいます。7時から営業しており、時間帯によっては店の前に人だかりができるほどの注目度！

“惣菜ぱん”なら、ごはん党の方の心＆舌もほっと和むこと請け合い。店鋪があるのは、北口コンコース。ドアで仕切られず、通路に面して販売しているので、気軽に買えるのも◎です。

そんな日暮里駅の人気ドリンクはホットの「スープ系飲料」でした。販売機売り上げの多くは、朝早く＆夕方～深夜。きっと、小腹の減ったときに“惣菜ぱん”と合わせて軽食に、早朝・深夜には温もりを求めて、購入しているのでしょう。

少々地味な印象のある日暮里駅ですが、その実態はとってもアットホーム。同駅を訪れた際には、「にゃっぽり」+“惣菜ぱん”+スープ飲料で、身も心も癒されてみてはいかがでしょうか？

さて、みごとに駅ごとのカラーが表れた人気ドリンク、みなさんの予測は当たっていましたか？一般的なメーカー主導の自動販売機の場合、1つの機体に同メーカーのドリンクが並ぶことがほとんど。しかし「アキュア自動販売機」は、20社ほどの飲料メーカーの品々が同時に並んでいるのが特徴です。そのため、先に紹介した年間約2億件もの購買情報を参考に、“利用者が本当に飲みたいもの”を陳列することができるんです。

加えて、設置場所によって異なる需要にも対応。たとえば女性専用車両の近くは小さめのペットボトルを並べたり、ホットへの切り替えが早かったり……といった具合。

「アキュア自動販売機」のラインナップを見れば、その駅の特徴が見えてくる（!?）かもしれません。みなさんの利用駅には、どんなドリンクが並んでいるか、ぜひチェックしてみてください。

※1 JR東日本「2015年度1日平均の乗車人員」より
※2 ジェイアール東日本企画「JEKI MEDIA GUIDE2016」より
※3 リクルート住まいカンパニー
※「アキュア自動販売機」で購入できるドリンクは、時期により異なります。記事内の駅・エキナカのサービス・店鋪などは2016年10月17日時点のものです。

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