自販機は「スマホで買って、駅受け取り」の時代へ! 開発者インタビュー「最先端自販機『イノベーション自販機』は、なぜ生まれたのか」

2017.5.15

自販機は「スマホで買って、駅受け取り」の時代へ! 開発者インタビュー「最先端自販機『イノベーション自販機』は、なぜ生まれたのか」

Suicaで支払いができるものやタッチパネル式のものなど、時代と共に進化を遂げてきた自販機ですが、この度、さらにその先をいく最先端自販機がJR東日本のエキナカに登場しました。注目すべきは、スマホアプリ「アキュアパス」と連動させた新サービス。「支払いならSuicaでも十分便利だし、わざわざアプリを使う必要性はないかな」と思った方はいませんか? 今回は、そんな方にこそ読んでほしいお話。アプリを介することで、これまでの自販機にはなかった"新しい体験"ができるようになったからです。果たして、その"新体験"とは? 開発に携わったプロジェクトチーム(以下PT)の飯島さんと小室さんにお話を伺いました。

QRコードを使った受け取りシステムで、事前購入やドリンクのプレゼントが可能に

▲アキュアパスの「商品購入」画面と「セット買い」画面。
▲アキュアパスの「商品購入」画面と「セット買い」画面。

2017年3月に突如として登場したこの最先端自販機は、「これまでにない新体験を提供する自販機」という位置づけで、「イノベーション自販機」と名付けられました。アプリでドリンクを事前購入しておくと、自販機にQRコードをかざすだけで、サッとドリンクを受け取ることができる優れもの。もちろん、それだけでなく、さまざまな体験ができるといいます。

小室「QRコードを使った受け取りシステムで、新たなサービス提供が可能となりました。たとえば“まとめ買い”。これは、同じ種類のドリンクをアプリでまとめて購入して、自販機で1本ずつ受け取るというシステムです。ほかにも、さまざまなドリンクを楽しんでもらいたいという想いから、水やお茶の定番ドリンクのセットやスイーツ系ドリンクの飲み比べセット商品など、これまでの自販機にはなかった新しい買い方が体験できます」

自宅の冷蔵庫感覚で、エキナカ自販機にドリンクをストックできる時代が来ようとは!しかも、ただ便利になるだけでなく、まとめて購入することで、ちょっとおトクにもなるそうです。

もうひとつ、見逃せないのが、QRコードを別の誰かに送付する“プレゼント機能”。これにより、事前に購入したドリンクを友達や同僚にプレゼントすることができるそうです。「今までは“喉が渇いた=自分のために買う”だったのが、自分のためじゃない誰かにあげられたら、自販機に新たな価値が生まれるんじゃないかな、と思って」。プレゼント機能がつけられた経緯について、飯島さんはこう語ります。

開発コンセプトは、“これまでにはない新たな価値を生み出す自販機”

▲QRコードをイノベーション自販機のこの部分にかざすだけで商品が受け取れる。
▲QRコードをイノベーション自販機のこの部分にかざすだけで商品が受け取れる。

アプリと連動することで、一層便利でおトクな買い物が楽しめたり、新たなコミュニケーションツールとしても活用できるようになったエキナカ自販機ですが、PTは一体どのような想いで開発に挑んだのでしょうか。

飯島「そもそも、本プロジェクトは、“これまでにはない、まったく新しい自販機の開発”というコンセプトのもとに立ち上げられました。そう考えた時に、まず決まったのが、『まったく新しい自販機というのは、課題解決型の自販機ではないよね』という方向性です。“自販機の前に立ってドリンクを買う”という行為の中では決して喚起することができなかった“驚き”や“興奮”といったアクティブな感情を突き動かす新たな買い方や体験ができれば、これまでにはない自販機になるのではと考えました」

目指したのは、課題解決型ではない、“新たな体験を提案する自販機の開発”。それまでまったく経験のなかった、答えの見えない試みに、PTメンバーは頭を悩ませたそうです。ゼロベースから始まったコンセプトワークに、実に1年という時間を要したといいます。

小室「“自販機の使い方をどうやったら変えられるか”を考えた時に、今の自販機は、“目の前に行かないと買えない”よね、と。それを変えるにはどうしたらいいか―――。行き着いた手段の一つがスマホのアプリの活用だったんです」

チームラボと富士電機による共同開発で、新たなサービスが実現

アプリを連動させた新サービスの展開にあたり、共同開発メンバーとして2つの企業がプロジェクトに参加したといいます。

自販機とアプリをつなぐソフトウェアの部分を担当したのが「チームラボ」。デジタル社会のものづくりのスペシャリストで構成されるウルトラテクノロジスト集団です。

機体部分の開発を担当したのは、実績と技術力に定評がある「富士電機」。次世代自販機のタッチパネルディスプレイを開発した経緯もあることから、今回も共同開発メンバーに選ばれたといいます。

▲開発メンバー「チームラボ」による直感的に商品・店舗が探せるデジタルフロアガイド「デジタルインフォメーションウォール」
▲開発メンバー「チームラボ」による直感的に商品・店舗が探せるデジタルフロアガイド「デジタルインフォメーションウォール」

小室「何かおもしろいことをやりたい我々と、それをカタチにしてくれたチームラボさん、さらにそれを自販機で実現してくれた富士電機さん。三社がうまく合致したチームになれたという印象はあります」

構想に1年をかけ、そして開発にさらに1年。実に2年もの月日を費やし、ついにイノベーション自販機とアキュアパスは完成したそうです。

新しい自販機とのつながり方、そして、人と人とのつながり方を創る

▲簡単操作でドリンクが購入できるアキュアパス「ストア」画面。
▲簡単操作でドリンクが購入できるアキュアパス「ストア」画面。

アプリによって商品ラインアップが事前に分かるので、時間のある時にじっくり商品を選ぶことも可能になったといいます。

飯島「どんな商品が売られているかは、アプリからも見ることができるのですが、ラインアップだけでなく、商品説明や成分、カロリーといった自販機だけでは知り得ない詳細情報も得ることができるんですよ」

小室「アプリにはほかのユーザーさんからの口コミが見られるレビュー機能もついているので、初めて飲むドリンクにも手が出しやすくなるといいですね」

どの商品を選ぼうか、自販機の前で悩む時間も減りそうです。

飯島「これまでは自販機の前でしかお客さまと接点がなかったのが、スマホを使うことで常に接点を持つことができるようになりました。プレゼント機能もそうですよね。使い方によっては、北海道から東京にいる友達にプレゼントをあげることだってできるわけですから。これは、自販機の前だけで展開されていた既存のビジネスからは決して生まれてこなかった需要です」

モバイルワークやテレワークなど、働き方もさまざまに変化している今の時代。プレゼント機能でドリンクを1本贈るだけで、離れた場所で働く同僚とのコミュニケーションも円滑に進みそう。まさか、自販機がコミュニケーションツールになる時代が来ようとは、思いもよりませんでした。

“スマホで買って、駅受け取り”を、いつか自販機のスタンダードに……

▲アキュアパスとイノベーション自販機
▲アキュアパスとイノベーション自販機

さて、どんな想いでこのサービスを利用してほしいかを聞くと、こんな答えが返ってきました。

飯島「新たな価値体験を多くのお客さまに楽しんでもらいたいという想いはありますが、今の世の中は、サービスを使っている方がそのサービスのブランドを作っている要素がすごくあって。今回のサービスについても、“それを使っている人たち=スマートなお客さま”像ができるとうれしいですよね。あの自販機を使っている人、あのアプリを使っている人、未来感があってなんかちょっとカッコいいな、みたいな(笑)」

しかし、受け入れられるまでは大変な道のりだと言う飯島さん。いつかこの購入スタイルが“自販機のスタンダード”になってほしい、そんな想いを胸に、日々開発に取り組んでいるそうです。

これで完成じゃない! イノベーション自販機はここからはじまる

▲ドリンクを購入すると、パネルから購入商品が消え、音と共にしぶきが上がる。
▲ドリンクを購入すると、パネルから購入商品が消え、音と共にしぶきが上がる。

現在は“プレゼント”機能や“まとめ買い”などを展開していますが、今後、どんどんサービスが進化していくそうです。

飯島「新たな取り組みをしていくにあたって、失敗もたくさんあるかと思いますが、個人的にはどんどんやっていくしかないのかなと思っています。それを止めたら、ただ停滞していくだけだから。いつか、スマホをかざさずとも自販機の前に立つだけで、ドリンクが買えてしまう時代だってくるかもしれませんよ!」

イノベーション自販機は限定生産なので、現時点では、サービスが受けられるエリアが限られてしまっているのですが、2018年3月までに「アキュアパス」アプリに対応した普及機のリリースを目指している予定とか。お近くの駅で利用できるようになる日も遠くないかもしれません。知られざる開発者の想いが詰まったイノベーション自販機。見かけた方はぜひ利用してみてくださいね!

次回は、共同開発メンバーであるチームラボと富士電機の担当者を迎えて、新サービス開発の裏話について伺います。


※「イノベーション自販機」をはじめとしたアキュアの自販機で購入できるドリンクは、駅・時期により異なります。
※「イノベーション自販機」をはじめとしたアキュアの自販機の設置箇所は、随時更新されます。

◆問い合わせ先
広告主名:株式会社JR東日本ウォータービジネス
広告主連絡先:東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル9階 電話番号:03-6853-6001
媒体名:アキュアラウンジ

これまでにない自販機での価値体験を提供する「イノベーション自販機」

これまでにない自販機での価値体験を提供する「イノベーション自販機」

スマホアプリ「アキュアパス」と連携させた最先端自販機。事前にドリンク購入ができたり、アプリ内で保有するマイドリンクを誰かにプレゼントすることも可能です。割引が適用されるまとめ買いやセット買いができるなど、新たな体験やお得なサービスを提供していきます。ぜひ、お試しください。

 

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